ハッカソンとは、エンジニアやデザイナーといった技術者が複数のチームを作り、限られた期間でアイデアを出し合ってプログラムやソフトウェアなどの成果物の優劣を競い合うイベントのことを指す。プログラミングに取り組むハックという単語と、マラソンが組み合わされて作られた造語だ。しかし、ハッカソンはすでにIT業界では一般用語となっているのが現状だろう。
ハッカソンは、企業ではなくとも誰でも主催できるイベントだが、ここでは一技術者として参加することの意義を考えてみることにしよう。まず最初に、数多くのエンジニアやデザイナーと一緒に共同作業を行うことによって、様々なノウハウや知見を深められるという点が大きなメリットだ。イベントへは知り合いと一緒に参加することもできるが、基本的にほかの参加者は普段接点を持たない人ばかりとなる。時には名の知れた、優れた技術者が参加していることもあるかもしれない。そこで、ほかの参加者とコミュニケーションを図ることは、絶好の機会であるといえるのだ。
次に、イベントへの参加によって、新たなテクノロジーを生み出せる可能性もあるだろう。特定の技術者が持つプログラミング能力だけでは、開発できるプログラムに限界が出てくる。だが、異なる技術を備えた技術者がチームを作って協力することによって、より高度な成果物を作り出せる可能性が高くなるというわけだ。場合によっては、成果物が認められて製品化に至り、多くの収益を得られるかもしれない。